NVとは?シャンパンのヴィンテージについて知っておこう!
通常のワインラベルには「ヴィンテージ」がありますが、シャンパンのラベルには「ヴィンテージが書いてない!?」と思ったこと、ありませんか。
変わりに「NV(ノンヴィンテージ)」と書いてあることが多いです。
なぜなら、ほとんどのシャンパンは「色々な年のブドウを混ぜて造る」のでヴィンテージがないからです。
この記事では「NV」と「ヴィンテージシャンパン」についてお伝えします。
ラベルの読み方を知って、是非シャンパン選びの参考にしてみてください。
シャンパンにはヴィンテージがない?
実は、ほとんどのシャンパンには「ヴィンテージ」がありません。
なぜなら、シャンパンは、品質を安定させるために基本的には複数の収穫年で造ったベースワインをブレンドして造られるものだからです。
ベースワインとは、ワイナリーで貯蔵している色々な種類のワインのことです。
新しい年代のベースワインからは「フレッシュな味わい」を、古いベースワインで「コクや深い味わい」をプラスさせてくれます。
ベースワインをブレンドさせて、目指すシャンパンの味を造っていくのです。
それによって、どの年につくられたシャンパンを買っても同じ味と品質を保っています。
このようにして、複数のヴィンテージのワインをブレンドして作られたシャンパンは「NV(ノン・ヴィンテージ)」とラベルに記載されます。
ブレンドするのはヴィンテージだけではない?
メゾン(※1)には、ヴィンテージだけではなく、ブドウの品種や畑の場所まで、色々な「違い」のあるベースワインが貯蔵してあります。
このベースワインを、ロスを作らないようにしながら調合して、メーカーがイメージするシャンパンを作り上げる作業は、とても複雑で大変です。メーカーやブレンダーの能力が試される、この作業を行うのはメゾンで最も大切な仕事です。
※1シャンパンのワイナリーのことを「メゾン」と呼ぶ。
ヴィンテージのあるシャンパンのことを「Millésime(ミレジメ)」と呼ぶ
一部のシャンパンのボトルには「ヴィンテージ」が記載されています。
これは「良かった年」のみのブドウで作る、特別なシャンパーニュのことです。
「ミレジメ」と呼ばれることもあり、一般的には各メーカーの高級ラインナップの商品として売りだされます。
「ミレジメ」と「ヴィンテージ」は両方とも全く同じ意味です。
これは言語の違いで、ミレジメはフランス語で、ヴィンテージは英語です。
単語の意味は「収穫年」の事ですが、シャンパンにおいては「単独年もののシャンパン」の事を、こう呼んでいます。
ヴィンテージシャンパンの方が高いのはなぜ?
ヴィンテージ/ミレジメシャンパンは、ノン・ヴィンテージ/ノン・ミレジメシャンパンに比べて、価格が高い傾向にあります。
それは、造るのが大変だからです。
「ノンヴィンテージ/ノンミレジメ」シャンパンは、様々な収穫年のブドウを使うので、味わいを調整しやすいと言われています。
しかし、単一年のブドウのみを使うヴィンテージシャンパンでは、調整が難しいのです。
また、ブドウの出来が良い年でないと、まず造ることも出来ません。
ヴィンテージ/ミレジメシャンパンは、時間と手間暇をかけてつくられる特別なシャンパンなので、希少価値も高く、値段も上がるといえます。
なぜシャンパンは「ブレンド」が普通なの?
なぜシャンパンは、通常のワインと違いブレンドして造るのが一般的なのでしょうか。
「シャンパーニュ地方が寒い」ことが理由の1つです。
実は、シャンパンが造られるフランス・シャンパーニュ地方は、北緯約49度。
北海道より北にあるので、歴史的にシャンパーニュ地方は冷涼でブドウ造りに厳しい気候条件でした。
寒い地域で「ブドウ」を毎年、しっかり完熟させるのは大変です。また、糖度も上がらずに、酸っぱいワインになってしまいます。
しかし、二次発酵させるシャンパン造りには酸味が高い葡萄がピッタリ。さらにブレンドすることで味の複雑さを出すことで銘醸地になっていったのです。
飲み比べ「シャンパン会」もオススメ!
同じ銘柄のシャンパンの「ヴィンテージ」と「ノンヴィンテージ」で、ちょっと贅沢な飲み比べはいかかがでしょうか。
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