ワイナリー「Pupillo」 イタリア・シチリア島
生産者 3代目:ニーノ・プピッロ
4代目:カメラ・プピッロ
「PUPILLO」は、島の南東部シラクサに位置する、1909年より代々家族経営のワイナリー。
ブドウにピッタリの畑で「土地の個性」を生かしたワイン造りを行っている。
恵まれた気象条件と、標高の高さ、海風の恩恵を受け、肥料や害虫駆除剤は、ほとんど使わない事はもちろん、敷地内の自然を守るためによりサステイナブルな方法で生産を進めている。
シチリア島内でリスペクトを受けるワイナリー
「PUPILLO」ではシチリア土着の葡萄を主に生産している。
特に、白葡萄「モスカート・ディ・シラクーサ」はPUPILLOの中でも、最も生産している。
実は、この品種は、世界品種におされ姿を消してしまっていたのだが、1980年代にニノ・プピッロ氏が復活させたのだ。
10年に及ぶ格闘の末に復活した味は、石灰岩の土壌で元気に育ち、まさにこの土地「シラクーサ」を象徴する香りだ。
「モスカート・ディ・シラクーサ」からは白ワインはもちろん、オレンジワイン、スパークリングワイン、デザートワイン。と魅力を存分に感じられるワインを様々生産している。
黒葡萄ではシチリアで有名な品種「ネロダヴォラ」をメインに生産し、シチリアの味を表現したワインを造っている。
島の恩恵を一心に受けている”畑”
PUPILLOの畑は150ヘクタールの広大な土地。土壌は石灰岩と火山岩が入り交じっている。
シチリアの中でも高地で、強い海風が吹く土地だ。標高が高さと、冷たい海風が、暑い夏でも夜間は涼しくしてくれる場所だ。
ブドウが美味しく育つためには、この「寒暖差」が最も大切である。日中の強い太陽で葡萄は甘味を蓄え、夜間の涼しい気候で葡萄は酸味を残しながら育つことが出来るからだ。
また、海岸沿いの畑ならではの「強い海風」は湿気や害虫からブドウ畑を守るための助けにもなっている。
ブドウの様子を見ながら丁寧に手摘み収穫を
ワイン造りにおいて大切なのは「ブドウ収穫のタイミング」だ。
特に、夏の暑さが厳しいシチリア島では、タイミングを間違えるとブドウは熟しすぎてしまう。
そのため「8月初め」に収穫を行い葡萄の酸味を保っている。一房づつ様子をみるために、手摘みで丁寧に収穫していく。フレッシュさを保つため、収穫は最も気温が低くなる夜、または早朝に実施し、酸化を最小限に抑えている。
8月末には、ほとんどが収穫を終えている。
テロワールを活かしサステイナブルなワイン造りを進める4代目
4代目のカメラ・プピッロ氏は、2人の子供のママである。自身が育ったこの素晴らしい土地を、次の世代に引き継ぐために取り組んでいる。
肥料や害虫駆除剤は、ほとんど使わずに、力強い土壌をつくりあげ、多様な生物の助けと恵まれた自然条件の力を、より借りている。
使用するのはオーガニックやリサイクル材。家族経営だからこそ出来る方向転換の速さでよりサステイナブルな経営を行っている。
シチリアの味を楽しみたい時には是非!
PUPILLOのワインは、各種年間数千本ほどの小規模生産者。
「島のため、家族のため」にワインを造ってきた、小さなワイナリーの味を是非お楽しみください。
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