「NM」「RM」とは?シャンパンのラベルを読み解こう!
今回は、ラベルに書いてある「アルファベット2文字+番号」の意味についてです。
良く見かける「NM」と「RM」について、そして記号に続く数字の意味を、お伝えします。
シャンパンのラベルにある「RM」「NM」とは?
シャンパンのラベルには「RM」や「NM」など、謎のアルファベット表記が必ずあります。
これは「生産者の業態を表す業務記号」で、シャンパンの特徴を知る手がかりにもなります!
▲ラベルのどこかに必ず表記があります。探してみましょう!
【NM】ネゴシアン・マニピュランとは?
NMという表記は「ネゴシアン・マニピュラン」の略です。
これは「ブドウ農家からブドウを仕入れてシャンパンをつくっている」という意味で、大手シャンパンの大半がNMです。
NMは、シャンパーニュ地方の様々な地域からブドウを購入してシャンパンをつくるので、毎年安定した品質のシャンパンを提供できるのが魅力です。
また、生産量も非常に多く、世界中でたくさん流通しているので、お店でも一番目にするのが「NM」でしょう。
・NMは「ネゴシアン・マニピュラン」の略。
・「ブドウを仕入れてシャンパンをつくっている生産者」のこと。
・大手生産者が多く、生産量も多い。
【RM】レコルタン・マニピュランとは?
RMという表記は「レコルタン・マニピュラン」の略です。
RMは「すべて自社畑で収穫したブドウからシャンパンをつくる生産者」で、小規模生産者が多いです。
ブドウから全て自分たちで栽培しているので、生産量が少なく、人気の高いシャンパンは入手困難になります。
また自分の畑のブドウだけを使っているので、より造り手の個性を反映したシャンパンが多いようです。
・RMは「レコルタン・マニピュラン」の略。
・「ブドウから自社で育ててシャンパンをつくる生産者」のこと。
・小規模生産者が多い。
「CM」「MA」などなど、他にもある!
シャンパンの業態を表すアルファベット表記は、全部で6種あります。
例えば「CM(コーペラティブ・ド・マニュピラン)」は共同組合で組合のブランドして造られるシャンパンのことです。
「MA(マルク・ダシュトゥール)」は、レストランやホテルのプライベートブランドとして生産されているものなどです。
日本でお目にかかるシャンパンのほとんどは「RM」か「NM」なので、この2つを知っておけば十分でしょう。
アルファベット2文字の後につづく数字の意味は?
「NM」などアルファベット2文字の後には、数字が続いています。
これは、シャンパーニュ委員会から「各生産者にあてがわれている生産者登録番号」です。
以前の記事でお話したように、シャンパンと名乗るためには、厳しい基準をクリアし、さらに「シャンパーニュ委員会」に登録しなければいけません。
ラベルについている番号は、シャンパンと認められた証でもあるので、シャンパンのラベルには必ず表記されています。
「NM」と「RM」どっちを選ぶ?
大手メゾンが多い「NM」と、個性的な小規模生産者が多い「RM」。両者の特徴を知ると、シャンパンを選ぶ時の参考になるかもしれません。
・基本的に安定した味わいの「NM」は誰にプレゼントしても喜ばれる有名なものが多い。
・個性的な味わいを楽しめる「RM」は少しツウ向け。
いろいろなシャンパンを飲んでいくと、「RM」の味わいにはまっていく人が多いように感じます。
もちろん、RMにもNMにも高価なシャンパンから、お手軽に買えるシャンパンまで色々な種類があります。
どちらも魅力が違うので、お店で見る時に「アルファベット2文字」から好みのシャンパンを探してみるのも良いでしょう。
2つの業態を持ってる生産者もいる!
「NM」は大手が多く「RM」は小規模生産者が多いと書きましたが、実はどちらのタイプも生産しているメゾンもあります。
例えば、「キュベ・カミーユ」シリーズはNMですが、RMの「フランク・ボンヴィル」の生産者でもあります。
自社の畑のブドウでつくるRM「フランク・ボンヴィル」では、自社の畑の個性を存分に出したシャンパンをつくり上げています。
一方、NMとして新たに造った「キュベ・カミーユ」は、シャンパン向けのシャルドネの銘醸地である「アヴィーズ」の魅力を最大限に引き出したいと生産者は語っています。
自社の畑だけでは出せない味を出したいと「様々な畑から買った優良なブドウ」を集めて造ったシャンパンなのです。
小さい「NM」の生産者だからこそできる、こだわりと個性的な味はシャンパン通の方から大人気!
「キュベ・カミーユ」の魅力を是非ともお試しください。