海外旅行で買って帰れるのは3本だけ?入国の際の税金申告方法をソムリエが伝授!
「日本に持ち帰れるワインは3本だけ」
こう勘違いされる事が多いのですが、3本とは『免税で持ち帰れる量』なんです。
実は個人の消費用であれば、申告すればアルコールを何本持ち帰ってきてもOKなのです!
しかも1本あたりの課税金は、100円ほどしかかかりません!(通常のワインの場合)
この記事では、海外旅行でワインを買って帰る時に「知っておきたい情報」をお伝えします。
・免税範囲を超えた時の「税関申告」の方法
・ワインを割れないように梱包する方法
・免税店の上手な使い方
美味しいワインを「おみやげ」にいろいろ持ち帰り、帰国してからも楽しみましょう!
ワインの「おみやげ」は何本でもOK!
海外では、日本より安くて美味しくて、そしてレアなワインを沢山買う事ができます!
色々と買って帰りたい!と思っても「たしか日本に持ち帰れるのは3本までだっけ?」と不安がよぎること、ありませんか。
実は、ワインは個人で消費する目的であれば、どれだけ持ち帰っても良いのです。
(飛行機の荷物量の制限なども考慮しなくてはいけないので限度はあります)
良く言われる3本というのは『免税範囲』で、税金を課せられない量のことです。
せっかくワイン産地を訪れたなら、現地でしか買えない素晴らしいワインを、色々持ち帰りましょう。
「おみやげ」ワインの免税範囲とは?
酒類は3本(760ml/本)以内であれば、帰国時に税関で申告する必要がありません!
海外旅行から帰国する時には、飛行機内で配られる『携帯品・別送品申告書』の記入もしくは、ウエブ申請で税関申告をする必要があります。
酒類が3本以内ならば、この申告の際に「免税範囲を超えるものを持っている」欄で「いいえ」をチェックすれば免税扱いとなります。
1人につき3本迄です。お酒の免税範囲は20歳未満の場合には適用されませんのでご注意を。
3本以上のワインを海外から持ち帰るときには?
免税範囲を超えた量のワインを持ち帰る時には税関申告をして、税金を支払う必要があります。
少し手間はかかりますが、実は!時間も税金もほとんどかからないのです。
①『携帯品・別送品申告書』またはウエブの税関申告で、申告を行う。
「免税範囲を超えるものを持っている」に「はい」をチェックする。
②「酒類」欄に本数を記入または入力する。
10本持ち込むなら「10本」と記入。免税分のマイナスはしない。
③税関で『携帯品・別送品申告書』を提出するか、ウエブのQRコードを見せる。
税関申告が必要な列と、必要のない列に分かれている空港もあるので、確認してから並ぶ。
税関職員に「アルコール持込量の申告があります」など事前に伝えるとスムーズ。
④税金額を計算してもらう。
お酒の種類を聞かれる(アルコール度数により税額が異なるため)
⑤エリア内の銀行窓口、税関窓口で税金の支払いを行う。
税関職員が案内してくれるので、そのまま支払窓口へ。基本的には現金払い。クレジットカードも使用できるが手数料がかかる。
これでOKです。自分で税金計算する必要もなく、とっても簡単なんですね!
ワインであれば税金も100円/本ほどです。これなら「沢山ワインを持ち帰りたい!」と思うでしょう。
税金は10円台は切り捨てです。本数ではなく「トータルの液体量(+アルコール度数)」で換算されるので1本あたりの正確な税金は、持ち帰りの量によって異なります。
ワインよりアルコール度数の高いお酒は関税も多少高くなります。
スーツケースでワインを持ち帰る時のポイント
ワインは、必ず預け入れ荷物に入れて飛行機に載せなくてはいけません。
国際線の機内に「100mlを超える液体物」を手荷物として持ち込むことは出来ないからです。
まずは、スーツケース内にワインを入れて持ち帰る時のポイントを確認してみましょう。
重量に気を付ける
ワインは重いので、数本入れるだけで、かなりの重量になります。
「預け入れ可能な重量」は各航空会社や、クラスによって異なるので事前に確認しておきましょう。
そうしないと、預け入れの際にパッキング直しが必要になったり、追加料金が必要になったりしてしまいます。
パッキングの秘訣
スーツケースは乱雑に扱われるかもしれないので、しっかり梱包しましょう。
必ず日本からプチプチなどの緩衝材を持って行き、スキマの無いように詰めて「Fragile」を貼ってもらいましょう。
・プチプチで1本ずつ包む。
・さらに洋服などで包む。
・圧縮袋などにいれる(万が一割れた時の為に)
・スーツケースの真ん中あたりにいれる。
・隙間が出来ないようにしっかり詰める!
段ボールに入れて預け入れるのもアリ!
たくさんワインを、お土産にしたい時は、別に段ボールを用意して預け入れる事も出来ます。
段ボールは日本から持って行っても、現地のリカーショップなどにお願いしてもらっても良いでしょう。
しかし、海外の段ボールは、脆いです!しっかりと梱包するためにグッズを持って行きましょう!
梱包グッズを用意していく
①プチプチ
日本の丈夫なプチプチを持って行きましょう。可能なら沢山持って行ってボトルを包む以外にも、段ボールの底や側面にも仕込んでおくと安心です。
②強力なテープ
出来れば新品一巻きを持って行って、段ボールをグルグルに巻いておくと衝撃防止にもなります。
(海外の空港に良くあるビニールでグルグル巻くのは高額で強度に関しては微妙な事も…。日本からテープを持って行った方が安上がりです)
③ハサミ
梱包の時にハサミは絶対にあった方が便利です。
④ビニール紐+プラスチックの持ち手
梱包した段ボールを空港まで持ち運ぶ時などに便利。ビニール紐は必要な量だけで十分でしょう。(海外では、なかなか買えません!!!)
⑤汚れても良い服
旅先で使った洋服を、段ボールの隙間にしっかり詰めて隙間の無いようにしましょう。
段ボールは、必ず「特別な荷物預け入れ」へ
ワインを詰めた段ボールは「特別荷物預け入れ」カウンターで預けましょう。
最近は、ほとんどの空港で荷物は『自動預け入れ』なので、預け入れた時点でガゴンガゴンと扱われてしまうからです。
航空会社によっては、別料金や「特別な荷物」は受け付けてない場合もあります!必ず事前に確認しておきましょう。
空港でワインを受け取る。
日本の空港では、ワインの入った段ボールは、それはそれは丁寧に扱ってくださいます。
空港から電車などで帰宅する場合は、段ボールであれば、そのまま宅急便で自宅まで配送してもらう事も出来ます。空港のサービスを確認してみましょう。
空港の免税店でワインを買う!
出発地空港の免税店で、ワインを購入することも出来ます!
ここで買えば、機内持ち込み手荷物でワインを持ち帰ることが出来るからです。
スーツケースに余裕がない場合には、空港の免税店で買うのが良いでしょう。
乗継便の時は、買えないことも
直行で帰国する便ではないと、出発地の空港で買って機内に持ち込んだワインは、経由地の手荷物検査で没収されてしまう事があります。
「免税店の袋に密閉されているならOK」という場合もありますが、もしかしたら没収されるかもしれないと思っていた方が良いでしょう。
直行便以外の時は購入を控えた方が無難かもしれません。
免税店の袋は脆い…。
海外の空港の免税店の袋は、とてもとても脆いです。
どれほど弱いかというと、持って歩いてるだけで持ち手が切れて落ちてしまう事もあるほどです!
また、プチプチなどの丁寧な梱包もしてもらえません。
時間がないけど免税店でワインを買って帰りたい時
空港であまり時間は無いけれど、ワインを買って帰りたい時のオススメは「箱入りのシャンパーニュ」です。
箱入りなので、多少乱雑に扱っても大丈夫ですし、有名なシャンパーニュは免税で購入するのがお得だからです!
ヴィンテージも考えなくて良いですし、プレゼントにしても大抵喜ばれます。
【まとめ】海外旅行先からワインを持ち帰る方法
ワイン好きにとって海外旅行先でワインを見つけるのは、最高の楽しみです!
美味しいワインを上手に持って帰ってくる方法のまとめです。
・免税範囲を超えても1本150円以下と高くない。
・スーツケースの重量制限には注意!
・梱包はとにかく、とにかく丁寧に!
・免税店でワインを購入予定の時は、しっかりしたバッグを持っておく。
ぜひ、次の旅から、参考にしてみてください!
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