ソムリエおすすめ「クリュボジョレー」の時代がついに到来!
今年の『ボジョレー・ヌーヴォー』に異変が!!!
すでにご存じの方も多いと思いますが、今年は大幅な値上げになるそうです。
それに伴い今年は、今までになく様々なメディアで「クリュボジョレー」が取り上げられています。
本日の記事は「ボジョレーヌーヴォー」と「クリュボジョレー」についてです。
是非、今年の秋は「クリュボジョレー」もお楽しみください。
今年のボジョレーヌーヴォーは、高いってホント?
ボジョレーヌーヴォーと言えば「解禁日にどこでも気軽に買えてわいわい楽しむワイン」でした!
この日だけワインを楽しむ!という人もいる、日本ではワインの一大イベントです。
今年の値上げの原因は、なんといっても、
「円安」
「輸送コストの上昇」
そのため例年に比べて、4割の値上げが予定されているとか…。
そもそも、ボジョレーヌーヴォーとは?
ボジョレーヌーヴォーとは、訳せば「ボジョレー地方の新酒」
「その年に収穫した葡萄の出来」を知るために、収穫が終わった後にすぐ飲むためのお酒でした。
すぐにワインとして楽しむために、通常の造り方とは異なる「ヌーヴォー製法」で仕込みます。
房ごと葡萄を発酵させて炭酸ガスを発生させて短期間でワインにする方法。
フレッシュな香りと、バナナやキャンディのような香りがつく。フレッシュなワインなので、熟成に向くワインにはならない。
ボジョレー地方の収穫の様子。
フレッシュなワイン【ボジョレーヌーヴォー】は、やがて大人気に!
しかし、この「新酒」を、いち早く売ろうとして、ずさんなワインが出回ってしまったため、フランス政府はワインの品質を守るため、1960年代に「ボジョレーヌーヴォー解禁日」をつくりました。
日本では、時差の関係で『本国フランスよりも早く今年のワインを飲める!』ということで、特にバブル時代には大人気となったのです。
ボジョレーヌーヴォーは「輸送費を飲んでいるようなもの」と言われるのはナゼ?
今までも、ボジョレーヌーヴォーは「輸送費」が一番高いと言われてきました。
それもそのはず!秋に収穫したブドウをすぐワインにして、11月の解禁日に日本で売るためには、飛行機での輸送がマスト!
飛行機は船に比べ、非常にコストがかかります。そのため、ワイン自体よりも、輸送費の方のコストが高くなってしまうことが多いほどです。
これが「輸送費を飲んでいる」と言われる所以なんですね。
燃油高騰の今年は、さらに顕著に感じるかもしれません。
もちろん「おまつり」「イベント」感があるので、プライスレスとも言えます。
いま話題の!クリュボジョレーとは?
さて今年あちこちで取り上げられている「クリュボジョレー」とは何でしょうか。
ボジョレー地方にも、もちろんヌーヴォー(新酒)ではないワインもあります。
その中に、銘醸地と言われる「クリュボジョレー」もあります。
同じ産地でも「地区」によってワインの値段は全く異なります。
場所によって、土壌や、日当たり、風に抜け具合などの自然条件は、全く違うからです。特にボジョレーの位置するブルゴーニュ地方は「畝1本違うだけで葡萄の質」が変わると言われるほど複雑な土壌です。
「クリュボジョレー」区画は、ボジョレー地方の葡萄「ガメイ」に、ピッタリの土壌で最良の条件を持つ場所に限定されています。
クリュボジョレーの味わいの特徴は?
クリュボジョレーのワインは、「ヌーヴォー」とは異なり、時間をかけてワインを造り、熟成させてから市場に売り出します。
しっかりしたボディと余韻をもちつつも「ガメイ」らしいベリーの香りのする、バランスのとれたワインになります。
ボジョレーワインは「早飲みが主流」なのですが、クリュボジョレーの上質なものは、何十年の熟成にも耐えられるワインになるのです。
「クリュボジョレー」に同じ名前のワインが多いのは?
クリュボジョレーのワインを探してみると「同じ名前のワインが沢山あるなぁ」と思うかもしれません。
実は「村の名前」がワインになっている地域だからです。
クリュボジョレーの区画は全部で10村あり、そのままワイン名になっています。
日本で有名なのは「モルゴン」や「サンタムール」などです。
クリュボジョレーのオススメペアリング
クリュボジョレーの葡萄「ガメイ」は、少し軽めの飲み心地と、長く続く余韻が特徴です。
特に、秋冬の味覚にピッタリな味わいを是非お楽しみください!
チキンのクリーム煮
肌寒くなってくると、恋しくなるのが温かいクリーム煮。
ボジョレーのワインは、チキンに良く合います。野菜も一緒に入れて煮込みましょう。
キノコのキッシュ
クリュボジョレーは、キノコにもとても良く合います!特にポルチーニ茸や、マッシュルームとは相性抜群。
オススメはキッシュです。とてもオシャレな御馳走に見えますが、パイ生地の上に卵や生クリームでつくった生地を入れて焼くだけ。
冷たくても、温めても。何日か保存もきくので、とっても便利です。
カボチャのサラダ
熟成しても残るチャーミングな香りと、カボチャの甘さもピッタリ!
こんな風にグリルしたカボチャのサラダや、茹でてマヨネーズとあえたサラダにも。
クリームチーズや、ナッツをいれると、見た目も味も華やかになりますよ!
Soleicオススメ「クリュボジョレー」
ワイナリー:「Bel Avenior」
生産者:アラン・ダルダネッリ ローラ・ダルダネッリ
生産者から、飲み頃は10年以上続く!と言われた、グレートヴィンテージ2015は「Morgon」と「Chenas」の2種を残すのみとなりました。
熟成しても続く、フレッシュな香りと味わいを是非ともおためしください。